『昼下がりの決斗』
そんな娘の今日のハイライトは、「(HUNTER×HUNTERの)ハンターが現実の職業だと思っていた」です。
◇あらすじ
スティーブ・ジャッドは、かつて名保安官として鳴らした男だったが、今では西部の人々からも忘れ去られていた。ところが、シエラ山中のコース・ゴールドに金が発見され再び彼が脚光を浴びることになった。コース・ゴールドの人たちが、掘り当てた金を預け入れるために銀行の出張を熱望したため、その重任にふさわしい人として正義の男ジャッドが選ばれたのだ。黄金を預かっての帰りの山道はあらゆる危険が予想されるため、彼は協力者2人を雇うことにした。(映画.com)
サム・ペキンパー監督第二作目だそうです。
ふかづめさんが「フォード、ワイルダー、ホークスは見といて損ないよ、あんたはペキンパーとかアルドリッチがいいんじゃない?」と言ったので、まずはジョン・フォードを全部観ようとしてたら、「もういいでしょ、次に行きなさいよ」と言われたので、ペキンパーに移りました。真面目なオーバーフォーティ、滝川クリステルと同い年です。
フォードは『わが谷は緑なりき』(1941)が素晴らしかったですね。
ちなみに、これまで観たことがあるペキンパー作品は『戦争のはらわた』(1977)のみだった。思い出しただけで鳥肌が立つ文句なしの名作である。むっさいけど。
鉱山から銀行へ金を運ぶ仕事のために、ある町にやってきたスティーブ(ジョエル・マクリー)。彼の名声は過去のものであることが、冒頭から説明される。スティーブが町に入ると人々から歓声が上がり、彼はそれが自分に向けられていると思い応えるが、実は馬のレースへ送られたもの。「どけ、爺さん」などと言われてしまう。また、銀行で渡された契約書を裸眼で読むことができず、トイレに行き老眼鏡を取り出して読んだりする。
それにしてもさあ、この歌って、日本では勝手にどっかの山岳部の連中が「雪よ岩よ われ等が宿り 俺たちゃ 街には 住めないからに♪」って歌詞にしちゃって、それが罷り通るんだから意味がわからないよね。
◇悪夢の結婚式
この事件をきっかけに、エルサを親の元へ帰そうとするスティーブ、怒りながら花嫁を奪還しようと追ってくるビリーら兄弟との闘いが始まる。
◇毒には毒を
『ランボー 最後の戦場』
◇あらすじ
ベトナムの戦場では特殊部隊に所属しその働きを讃えられたランボーは、帰国すると一転、大量殺人者だ赤ん坊殺しだと周囲から謗られる。訪れたある町で、一人の保安官との諍いをきっかけに、州警察や州兵を相手取った大規模な戦いへと発展、町を戦場へと変えていく。面白いのが、戦ううち、ここがアメリカなのかベトナムなのか、現実との境界線が曖昧になり、それにより殺人のスキルが研ぎ澄まされていくことの皮肉さ。また、彼にとってベトナムが、忌まわしくも懐かしい地であるという複雑な感情が、哀愁漂う無法者を作り上げているのが魅力的だ。
◇ミャンマーの海賊コワイ
実際に銃器で撃たれた人間の体がどうなるのか、一方的に行われる蹂躙とはどういうものなのかをじっくり観客に理解させるパートとなっている。人体が破壊されて吹き飛び、子供が刃物でゆっくりと胸を貫かれ、赤ん坊が火に放り込まれる、目を覆いたくなるような映像が続く。スタローンのメッセージが一番強く出ており、また、平和主義のサラたちの理想が粉々に打ち砕かれる場面だ。
「無駄に生きるか、何かのために死ぬか、お前が決めろ」
◇キャラと兵器を楽しもう!
まずはこいつ、スクール・ボーイ(マシュー・マースデン)。
初登場時、ボートの中の台詞が印象的である。他の傭兵たちが、まんまと捕まったNGOの皆さんを「アホどもが」と腐す中、一人悠々と「えらいよ。丸腰で本や薬を届けるなんて」と格の違いを見せつける。何でこの仕事してるの?そしてこんな仕事しながら、なんでそんなイイ奴でいられるの?
勘違いしている人が多いので言っておくと、実際にミャンマーを含む軍事政権による少数民族の弾圧がどのようなものであるのかは別の話だ。映画では、軍事政権は血も涙もない完全な悪、村人とNGO団体は善の存在として描かれ、ランボーが悪をぶっ潰す単純な勧善懲悪の物語が展開される。映画の中でスタローンにより作り出された「現実」に息を飲み、カタルシスに酔えばいいだけのこと。
そしてラストは、長い年月をかけてようやく地獄の故郷を捨て、本来の故郷に戻っていくランボーの姿に感涙。ウンウン、長かったね・・・。
『ランボー 最後の戦場』を書こうと思ったが脱線した
先日、親友のリエコを「ランボーの新作が始まったら観にいこ」と誘いました。当たり前だと思って。ランボーの新作が始まったら映画館に行くのは、もう空気を吸うくらい自然なことだと思って。でもリエコは「私、一作も観たことないもん」と言う。優しい私は「大丈夫!私が最初から、手取り足取り導いてあげるわ」と提案しました。
そうしたらホラ、ランボーごっこができるじゃない?仕事や家事が終わるたび、「なにも終わっちゃいません、なにも!」って叫んだり。もしリエコがラーメン屋のパートをクビになったら、「ここには駐車場係の仕事すらないんだ!」って嘆くとかさ。
わたしたち、そんな遊びを繰り返してきたじゃない。
ところが、リエコのやつ何て言ったと思います?「スタローン、今は油が抜けたからまだ観られるけど、若い頃って、病気でさっぱりしたものが食べたいときに目の前に突きつけられる脂ましましのとんこつラーメンって感じだからムリ」。
アホめ・・・。
スタローンの魅力も分からずに、「メイクを取ったペニーワイズ、マジでイケメン~」などと年甲斐もなくキャッキャッとはしゃぎやがって。オーバーフォーティにはオーバーフォーティの嗜みってもんがあるだろうが。
私はスタローンが死ぬほど好きだし、なんといっても『ランボー』に『ロッキー』とものすごい作品を二つも持ってんだぞ!
大体リエコには、年齢に対する自覚が足りない。確かに異様に若くは見えるが。
先日は地元駅前で黒人にナンパされ「23歳に見えるって言われた!」と喜んでいた。声かけた黒人もびっくりだよ。毎日100人くらいに相手かまわず「キミ、23歳くらいに見えるね!」と言っているに違いないのに、本気で信じる40歳がいるとはな。
遡れば、忘れもしないタイ旅行。私もリエコも20代半ばだった。宿泊した川沿いホテルからは、駅や観光場所との行き来のために専用の船が出ていて、その船には雑用係のボーイが乗っていた。アホチャイだかパーチャイだかいう名前のお調子者で、全ての日本人の女の客に「カワイイねー」と声をかけていた。完全無視案件、なんならシャラップ案件。日本人の女が全員「かわいい~」しか言わないと思ってんじゃねえよ。
だが、人を無視することをしないリエコはアホチャイに都度応じ、そのうち「かわいいね~、メアド教えて」と言われてメアドを教え出す始末。アホチャイもびっくりだよ、多分1000分の一くらいの成功率だっただろうから。
船を使うたび、アホチャイが調子に乗ってリエコに犬のようにつきまとい、私は無視を決め込んでいたが、挙句リエコのやつ、一人優雅に川風を浴びている私を指さし、アホチャイに何て言ったと思います?
「ねえ、あの子にもメアド聞いてあげてよ~」。
アホめ・・・。
おお何ということ、アホチャイ(プレデターみたいな顔してた)が、憐れみを含んだ薄ら笑いを浮かべて私を見ている!
あの屈辱は忘れまい。
あと、道ですれ違う全ての犬に声をかけるのをやめてくれ。京都旅行に行ったときは最悪だった。やたらと犬を散歩させている人が多い場所に行ってしまい、いちいち「触らせてもらっていいですか」と声を掛けて飼い主と談笑、やっと歩き出したと思ったら、3メートル先の別の犬にも声を掛けるのだ!進まない、目的地につかない。
あと、ホームレスに道を訊くのもやめて欲しい。
ティッシュとかチラシ配りの人に丁寧に「結構です」って言わなくていいよ。居酒屋の呼び込みにいちいち「あ、他の店を予約しているんです」って言う必要もないんだよ!
でも、『IT イット“それ”が見えたら、終わり。』のことはごめん。IT全然怖くないよって私が言ったから、子供に観せちゃってギャン泣きさせたことはごめん。お宅の子供が泣いたって聞いて、うちの子供には観せるのやめたこともごめん。
そんなわけで私には、意地でもリエコを『ランボー ラスト・ブラッド』に連れて行く理由がある。本日は『ランボー ラスト・ブラッド』の予告映像解禁を祝して『ランボー 最後の戦場』をご紹介しようと思いましたが、お時間となりましたので、お別れです。
多分、これから始まる期末のせいで、しばらく更新ができません。寂しいな。チャオ。
『ワイルドライフ』
小二の娘の報告によれば、先日給食に渦巻き状のデニッシュが出た際、男子がそれを分解して細長くし、「ウ●コ!」と言ったそうで。しかも、それをやったコに他の男子が「マジでお前、天才だな・・・」と羨望のまなざしを向け、次々とデニッシュを解体し出したというのです!男子のアホ期、いつ終わるのでしょうか。
◇あらすじ
監督は、本作が初監督作品となるポールのダノちん。ジェイクが立ち上げたナイン・ストーリーズ・プロダクションズ製作作品です。
ジェイクの取り調べに、「ノオーゥ」「ノオーゥ」と気持ちの悪い声を出すダノちん(『プリズナーズ』)
◇バービー人形としてのキャリー
「おかあさん」だった人が、見知らぬ女性に見える瞬間、それを演出する小道具としての厚ぼったいピンクのカーディガンです。
頭を包んでいるスカーフは、ちょっと私には使いこなせない。あと、私はリカちゃんでなくバービー派だったの。
◇家族は再生できるか
その後、家族はどうなったのか。
そういえば、キーボードもぶっ壊してたな❤︎
映画を差し置いて中島みゆき特集
ひどい風邪を引きました。幸い会社が、社員たちのしつこい「在宅、在宅制度を導入せい!」の声を受けて試験期間を開始、週二回までテレワークOKだったので助かった。
私は見栄っ張りで、社内で「今、忙しいですか?」と相談事を持ちかけられたとき、よくいるでしょ、「今ムリ!後にして」とか「いつでも忙しいけど・・・なに」と忙しいアピールするヤツ、それが嫌いなんですよ。だから「うわああ。今ムリ」と内心では思っても、「大丈夫だよ」と言うようにしてるんです。
在宅勤務だとそれがない。客からもウチの営業からも電話が掛かって来ない(ウチの営業、電話かけてきすぎ)。何より、通勤がないことの素晴らしさよ!しかも時間差出勤も利用してるから、17時には自宅でフリーですからね。イヤ、モンスターが二匹いて、全然フリーじゃないけど。
辛いことも中島みゆきの歌と共に乗り越えてきました。
うちの娘もすっかり中島みゆき好き・・・。ちなみに我が家では「みゆきちゃん」と呼んでます。
◆70年代の歌姫
そして1980年、『うらみ・ます』を始め衝撃的な曲ばかりを収録した、ファンの間でも最も凶悪なアルバムとして語り継がれる「生きていてもいいですか」をリリース。デビューから80年代始めまで、まさに駆け抜けたという感じね。
「テレビに出ない」を貫いてきた人が、「プロジェクトX」主題歌の『地上の星』(2000)のヒットを受け、黒部ダムからの中継という条件で紅白に出場したわけだが、その後「もう、さっぶいのさっぶいのって!あーた、あたしの格好見た!?あの場所、気温何度か知っているぅ?」とぎゃーぎゃー言っていて爆笑よ。私はこの年と『麦の唄』のとき紅白をリアルで観ていたんだけど、「ああ緊張してる~!」と正座して見守ってしまい、歌どころではなかった。
あの人柄で、ああいう曲を書くこと、それがみゆきちゃんの凄さだと私は思っている。
◆御乱心時代!
◆みゆきちゃんの真骨頂は「応援ソング」ではない
・『糸』
・『ファイト!』
「ファイト」の直接的な言葉、「縦の糸はあなた」「君が笑ってくれるなら」など誰の耳にも触りがよく、「励まされた!」という感想に直結するような飲み込み易い歌詞、そういうものが応援ソングとして賞賛されることに、ちょっとがっかりしてしまったのね。
この中でも『ファイト!』は、実はトンがってる内容なんだが(地方から東京に出してもらえない若者や、男にひどい目にあった女とかディープ)、「ファーイトッ」という軽快なシャウトと徐々に明るくなっていく曲調が災いし、あっという間に大衆向け応援歌として消費されてしまった。本当は、どうしようもない場所で藻掻く人を歌った、ダークな曲だと思うんだけどね(だから曲調は明るい)。ヘンに皆が口にするようになってから、イヤになっちゃった。
◆じゃあ何が応援ソングだ
そして、サビの歌詞がこれ。
「みんなわかってるから 誰も何も言わないでくれ」
「だから最後の歌は空より明るい ばいばいどくおぶざべい」
「ネオンライトでは燃やせない ふるさとゆきの乗車券」
『ファイト!』の中にも出てくるが、地方に縛られる若者というのは、みゆきちゃんの中で一つのテーマのようだ。
「あんまり突然云うから 泣きたくなるんだ」
好きだった相手は、他の女と一緒にいて、自分を笑いものにしている。決別を告げる今夜、死んでもいいから綺麗になって、あいつを捨てなきゃよかったなと思わせたい、そんな女の意地を歌った歌なんだ。
「流れるな 涙 バスが出るまで」
◆好きな歌詞
「君は強い人だからいいね1人でも だけど僕のあの娘は」
「・・・それ以上言わないで」
「嘆かないわ愚痴らないわ もう一本タバコ頂戴」
「裁かないでね叱らないでね 思い出は物語」
・『異国』
「とりとめもない冗談になら あなたはいつでもうなづくのに やっと言葉を愛にかえれば あなたの心は急に霧もよう」
◆お気に入りのアルバムベスト3
パワフルな歌に気持ちが高揚し叫び出したくなる「夜を往(ゆ)け」(1990)。名前もカッコいい!
御乱心時代幕開け前夜、円熟の「予感」(1983)。
言うまでもなく、凶悪アルバム「生きていてもいいですか」(1980)。聴くときは要注意だ!
◆好きな曲ベストテン
『ゴールデン・リバー』
◇あらすじ
面倒くさいので、一足先に本作を取り上げたふかづめたんの『シネマ一刀両断』からパクると、
私の好きな俳優と言えばジェイクとキリアン・マーフィだが、バーミンガム辺りで威張り散らかしてばかりのキリアンと異なり、ジェイクはコンスタントに映画に出てくれるし、特に昨年は出演作公開が続いた。『世界にひとつのロマンティック』(2015)は記憶から消去するとして、キャリー・マリガンとの『ワイルドライフ』(2018)や本作は、らしいなって感じでした。ジェイカーの私としては、とても嬉しい。
◇シスターズ兄弟★珍道中
一見狂暴そうなジョン・C・ライリーは、弟のフォローに明け暮れる面倒見のいい兄貴。ライリーに関しては、そこここで垣間見られるコンプレックスの描写が、なかなかに切なくて。女性からもらったショールを夜な夜な取り出してスーハーするライリー。買った娼婦にそのシチュエーションを演じさせ、「もっと優しく」「そこはショールを見ないと!」と細かい演技指導をつける。
やらかしたのは、やっぱりアホアキンであった。
ハァ、やっぱジェイク、かわいいわ。
◇珍道中の最後は帰郷だった
兄弟は、幼少時代は父親の、そして現在は父親に代わる存在である「提督」の支配下にある。終始二人が大人になりきれていないと感じるのは、このためだろう。兄弟は、ジェイクとリズの死の犠牲を経て、父親の呪縛から解放されるため提督を殺すことを決断する。そしてクライマックスでは母親の元に戻り、ようやく失われた子供時代を過ごすことができるのだ。
いや、『卒業』を聴くと鳥肌が立つって言ってるじゃん。
『T-34 レジェンド・オブ・ウォー』
皆さん、何か面白いことがありましたか?私は料理ばっかりしてました。
正月ボケしながら出社したら、隣の席の新潟男子が開口一番、「やなぎやさん、実家帰ったら、知らない間に妹が結婚してました」と面白い話を披露してくれました。
・知らない間に、兄が家を建てていた
・知らない間に、自分を抜かした家族全員が温泉旅行に行っていた
例え私が、このケーキは不味いと言っても、美味しいと思う人はそのケーキがどれだけ美味しいかを自信を持って語れば良い。
私も、かわいいミキちゃんや大武ユキさんに不快な思いなどさせたくないし(ユキさんは読まないだろうが。)、本当に嫌いなら、わざわざ時間を割いてブログを書いたりしない。いずれ子供達が観たいって言ったら、脇で居眠りしながら、もう一回観てもいいくらいの気持ちではある。
◇あらすじ
脚本、設定、撮影、演出、すべてが大雑把。心に響かぬ音楽も辛い。
『鬼戦車T-34』(1965)のリメイクなのかな?あちらは映画館に突っ込んだり、もっと無茶苦茶していた記憶があるが・・・。んで、バッドエンドなんだよね、当たり前だけど。
◇ストーリーを追っていきましょう
◇アップショットのカッコ悪さ
キュラキュラと不気味な音を響かせて迫って来るキャタピラを撮れ。どちらのスピードが早いか、より頑強か、操縦技術が優れているか、それを横から上から下から撮れよ。
・アーニャがそれをロシア語に訳す(ここで字幕が出る)
・イヴシュキンがロシア語で答える(字幕出る)
・アーニャがそれをドイツ語に訳す(字幕出ない)
あ、白鳥の湖のところと、バス停で待ってたら戦車来た、は面白かったと思うよ。