Yayga!

イェイガ!(Yay!+映画)- 叫びたくなるような映画への思いを書き殴ります

『2021年に観た映画雑感&ベスト3』のつづき

リトル・ヤナギヤ「皆さん、こんにちは♡コロナ禍の赤坂から、爽やかなヤナギヤがお送りします」
やなぎや「あ、韻踏んだ。バーカ」
リトル「アハハハ」
やなぎや「こないだ会社の娘っ子から勧められて韓国のBLを読んだんだけどさ~、すんごい過激だった」
リトル「休日にいきなりBLの話やめてくれない?BLの話をするにはさ、まずお作法が必要なのよ。『私、普段漫画は読んでもBLとか読まない人なんだけど、やんごとなき事情と切っ掛けにより最近読む機会があって。そしたら悪くないのもあって。だから、たまーに読むこともあるわ。あくまで限られた状況下での話なんだけどね?』と用心しいしい足を突っ込んで欲しいわけ。通常仕様の中にナチュラルに『BL』が存在するような人間を、世間様が認めると思うかい?
やなぎや「めんどくせぇな!だから『会社の娘っ子から勧められて』って言ってるじゃん」
リトル「あ、うそなの?ホントは自分で漁ってるんだ?」
やなぎや「現代のBLってキツくてさ、でもそれ(題名を忘れた)朝鮮時代だったから面白く読めた。貴族の若君と賤民の春画家の話で、当たり前だけど、この時代の身分差って絶対的なものだったんだね」
リトル「ああ、そう(爪を磨きながら)」
やなぎや「これはリエコに言わなければと思って勧めたら、『あとでお風呂で読む』と返ってきた。旦那にバレたくないものは大体風呂に持ち込んでるの」
リトル「クローゼットの中にも隠してるわよね」
やなぎや「で、夜中に『読んだ、作者頭おかしくない?エロ過ぎる』ってメール来た」

リトル「前振りのBLはこれくらいにして、早速先週の続きに行きましょう」
やなぎや「まず『特別賞』を二本、その後、数本感想書いて、ベスト3を挙げます!」

 

◇『ダーク・アンド・ウィケッド』

2020年製作/95分/アメリ
監督:ブライアン・ベルティノ キャスト:マリン・アイルランド、マイケル・アボット・Jr.

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リトル「映画館で観た三本のうち最後の一本ね。Twitterの友達のinoちゃんが激推ししていたから観に行ったのよね」
やなぎや「inoちゃんのあの勧め方で間違いなしの予感はしたけど怖かった!!」
リトル「ルイーズとマイケルの姉弟は病気の父の最期を看取るため、長年足が遠のいていたテキサスの実家を訪れる。でも母親は『来るなと言ったのに』と歓迎せず、奇妙なことを口走ったりと様子がおかしい。で、ある夜、納屋で首を吊って死んでしまう・・・。ホラーでよくある、何故か近寄りたくない実家って、それだけで不気味よね~」
やなぎや「悪魔系だと、人気のジェームズ・ワン死霊館シリーズ、私も大好きだけど、あれって起承転結がはっきりしてるじゃない?怪異が起こる⇒家族が苦しむ⇒霊能者夫妻に助けを求める⇒夫妻が調査をする⇒攻撃が激しくなる⇒一度挫折する⇒夫妻が怪異の原因を突き止める⇒悪魔を撃退する・・・。最後に祓ったはずの悪魔が誰かに憑依していてニヤリ、なんて古風なショットもない。すごく現代っぽいホラーで、ミステリーの要素も強いんだよね。『意外な真実』があって、その真実を夫妻が暴くことにより悪魔を倒す。実にスッキリするのよ。比較すると、『ダーク・アンド・ウィケッド』には起承転結も意外な真実もない」
リトル「ワケがわからんと評価している人達は、スッキリ感を求めたのかもね」
やなぎや「だけど、そこの凄さだよ!人が本能で危機感を感じるような嫌なモノをポンポンと配置して見せ、悪魔の姿は最後まで映さず、観る人の恐怖心をじわじわと内側から煽る。印象的な映画って、観た後に思い浮かぶショットが多いじゃない?この映画もそうだった」
リトル「家畜小屋、無数にブラさげられた悪魔よけ、お母さんの高速人参切り、指、お父さんの顔・・・」
やなぎや「ヤギ」
リトル「ヤギね!嫌なショットが重なるにつれ、『なんか来る!なにか起こる、怖い!』と潜在的な恐怖が掻き立てられるというか、ああそうか、だからコレって年食ってれば食ってるほど怖いのかしら?」
やなぎや「でも一番怖かったのは神父」
リトルソーン神父、イヤだったわー!!突然訪ねて来て、姉弟が亡くなったお母さんの日記を見せると、『悪魔はいる』と妙に思わせぶりでカンに触わる態度を取るのよね」
やなぎや「で、深夜三時、庭に誰かいる・・・。姉弟が見てみると何故か神父が立っている・・・」
リトル「で、のちに神父に電話を掛けてみたら『私はテキサスには行っていない、ずっとシカゴにいる』って。じゃあアレ、誰・・・?
やなぎやKOEEEEEEE!!あと、突っ込んだのは、『おい、弟逃げるんか!』だね」
リトル「あ、あれはびっくりした。あんた何帰ってんの!?って」
やなぎや「これさ、キリスト教徒だったりすると、もっと怖いのかな?」
リトル「知らんけど、とにかく不気味だった」


◇『トゥルーノース』

2020年製作/94分/日本・インドネシア合作
監督:清水ハン栄治 キャスト:ジョエル・サットン、マイケル・ササキ

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やなぎや「何気なしに観始めて、一気に観てしまい、涙にくれたんですけど」
リトル「ですけど、ってやめてくれない?世の中、言語化能力のなさを、過剰な敬語や意味のない語尾でごまかす輩が跋扈していてイライラしてんのよ。こないださー、仕事ですごいメール見たのよ!お客さんから転送されてきたシステム会社のメールなんだけど・・・『(略)~が存在しません為、動作が不能となります状況となっております。また、レコード情報等もございません状況となりますので、ご承知頂けますようお願い致します』。もはや何かの病気だろ!やたら『こちら』を付けるヤツも嫌い」
やなぎや「今日はいつもに輪をかけて面倒くさいね。さて、この映画の舞台は金正日体制下の北朝鮮。主人公の少年ヨハンは、父親が政治犯の疑いで逮捕されたことで、母親と妹とともに強制収容所に送られてしまう。過酷すぎる収容所での生活の中、ヨハンは徐々に自分を失っていく」
リトル「監督の清水ハン栄治が、実際に収容所を知る脱北者に行ったインタビューを元に10年をかけて作り上げた作品だそうよ」
やなぎや「これが現在進行形の話なのが今でも信じられない。アニメにしたのは、実写にしたらリスキーだからだよね?」
リトル「アニメでも十分リスキーで挑戦的な作品でしょ。私はこういう話ってさ、もちろん体制自体も恐ろしいんだけど、迫害される側にヒエラルキーができてくるのが興味深く且つ怖いなって思うのよね~。ホロコーストでのゾンダーコマンドとかもそうじゃない。その日の糧、僅かな生の可能性を得るために、同胞から搾取する側に回る」
やなぎや「この映画もそうだったね。収容者の中でもパワーのある者が、弱い仲間を虐げる。恐ろしい環境でも踏ん張っていたヨハンが、ついに『支配者』となってしまう背景がすごくよく描かれていたよね」
リトル「お母さんの愛情深さと優しさが切なかった。あと『赤とんぼ』のところで涙が・・・」
やなぎや北朝鮮の収容所の状況を垣間見ることができるだけじゃなくて、エンタメとしても良くできていたよね」
リトル「ラストは予測はしていたものの『ああ、そうなったか』と涙を抑えられなかったわ」
やなぎや「めっちゃ泣いてんじゃん」
リトル「別に私、鬼じゃねぇんだよ」


◇『国家誘拐』

2007年製作/122分/アメリ
監督:ギャビン・フッド キャスト:ジェイク・ギレンホールリース・ウィザースプーン

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あらすじ:
CIA分析官のダグラスジェイク・ギレンホールは、赴任先の北アフリカ自爆テロに遭遇する。容疑者として拘束されたエジプト系アメリカ人の男性アンウォー(オマー・メトウォリー)北アフリカへと送られ、秘密警察による拷問を受ける。一方、夫が帰ってこないことを不審に思ったアンウォーの妻イザベラリース・ウィザースプーンは、彼がテロ容疑者として国外追放処分されたことを知る。(映画.com)

やなぎや「ジェイクー!!結婚してくれ!」
リトル「うるさい!!」
やなぎや「ジェイクの肌がツヤツヤすぎると思ったら、2007年の映画でした。27歳だよ」
リトル「邦題ひどいわね」
やなぎや「原題『Rendition』。逃亡者などの州や国を跨いだ引き渡しって意味かな。一旦テロリストと認識されてしまったら誤解だろうがなんだろうが、冤罪を晴らす術がない・・・ってとこに改めてゾッとした」
リトル「とはいえ『俺はテロリストじゃない!』と訴えるアンウォーに怪しい行動が浮上したり、最後まで『こいつはテロリストか否か?』と惑わせる作りになっているよね」
やなぎや「見どころの一つはやっぱりジェイク。一応の出世欲がありエリート気取って、拷問も辞さないタフガイに徹しようとするんだけど、自分の正義を裏切れないところが実にジェイクらしいキャラだった。冷酷な諜報員とか似合わないわ」
リトル「アンウォーを独断で逃がすんだけど、いつバレるか知れない中で刑務所の門を出ることができるか・・・ってあそこがすっごいスリリングだった。ああいうとこ、ジェイクはホントに上手」
やなぎや「そして、この作品にはもう一つ、びっくりするような罠が仕掛けられているのだ~」
リトル「途中で『ん??』って違和感を覚えた場面が、最後にああそういうことだったのかと繋がるから、その違和感を無視しないで覚えていてほしい!」
やなぎや「何故あまり知られていないのかが不思議なくらい面白い映画だったので、是非!!」


◇『パーフェクト・ケア』

2020年製作/118分/アメリ
監督:J・ブレイクソン キャスト:ロザムンド・パイクピーター・ディンクレイジ

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リトル「これは面白かったわね~。なんと言ってもロザムンド・パイク演じる法定後見人マーラの鬼の所業(笑)。医者と結託して、ターゲットの高齢者に自活能力なしと偽の診断を下させ、施設に放り込んで財産も住処も取り上げてしまう」
やなぎや「本来、救済措置であるはずの制度を逆手にとったうまいビジネスなんだけど、少しは良心ないのか、と思うくらいひどい!」
リトル「あるときカモにした『超優良物件』の老女に実は裏があった・・・というところから物語が大きく展開する。命に係わるような事態になるんだけど、面白いのが、逃げ続けるんじゃなくて反撃に出るところよねっ」
やなぎや「脅しに来たロシアンマフィアの弁護士を、眉も動かさず追い返すオフィスのシーンがお気に入り。セットアップのスーツ姿がカッコよくてさ」
リトル「それを言うなら、ボス、ローマンとの対峙シーンでしょ。殴られても動じないパイクだけど、流石にヤバイと思ったのか、自らをマフィアに売り込み出す!」
やなぎや「で、これまでの非道を見てるもんで、『あれ、この人ならマフィアで立派にやっていけるかも・・・?』と思っちゃう。説得力が半端ない」
リトル「その後、池に沈められた車から脱出して、近くのコンビニでズブ濡れのまま牛乳を呷る、店主も何も言えず・・・の場面が良かったわ笑」
やなぎや「目が据わっててパイクのエンジンがかかり出した・・・って感じだったよね。普通なら逃亡劇になりそうなところだけど、反撃するんだ!?って。あと、パートナーの女の子が可愛かった」
リトル「でも、凡庸すぎるラストで、やや減点かしら。なんでああしたんだろ?そこはもう、パイクの高笑いで終わっていいわよ」
やなぎや「奢れるものは久しからず&悪は滅びるの定石を重要視したのかね。ポリコレ連中の批判を避けるためとか」
リトル「ポリコレって言えば、ちょっとLGBTQへの目配せはウザくなかった?主人公がゲイなのはいいとしても、自信満々の伊達男をやり込めたり、相手のボスが小人症だったり、鼻についたかな」
やなぎや「まぁそれは差し引いても、パイクの振り切り具合がヤバかったね」


やなぎや「ここでひとつ、ワーストを発表したいと思います。ドコドコドコ(太鼓)・・・」

◇『来る』

2018年製作/134分/日本
監督:中島哲也 キャスト:岡田准一黒木華

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リトル「ひたすらツラかった・・・」
やなぎや「来る・・・きっと来る・・・って待ってたら、何も来ずに終わった」
リトル「これ、映画も原作の澤村伊智の小説も掴みは良いのよ。土地や家に代々取り憑き、密かに語り継がれる『何か』。災いは大人になっても付きまとい、大切な人たちまで害する。家族を救おうと霊能者が解明に乗り出す、ってめっちゃ面白そうじゃない」
やなぎや「男目線と女目線で家族の捉え方が全く違ったって視点も面白い。ただ、原作もそこまでなんだよね~。要はお勉強不足なんだと思う。この種の話って民俗学を疎かにすると一気に陳腐になるでしょう。で、映画は、小松菜奈松たか子のキャラに頼ったもんで更にダメになってしまった」
リトル「『僕は彼女以上の霊能者を知らない・・・』って煽り文句とともに派手に登場した小松菜奈が何をしたか」
やなぎや「主に子守り(笑)」
リトル「子供と遊んで風呂入ってたわよね(笑) 。松たか子はブサイクだし・・・。巷では、つまんねぇ評と『小松菜奈の太ももと松たか子のコスだけでご馳走様♡』な、おりこう評に別れてたけど、いや、だったらもっとやれるでしょ」
やなぎや「極めつけは、かき集めた霊能者がマンション前で各々お祓いしまくるシーンね」
リトル「あれは爆笑。正体不明の何十人もの霊能者が入り乱れ宗教錯綜で行うエキセントリック・パフォーマンス。なんの奇祭??マンションの庭で何が始まった!?『来る』ってのは、お前らだったのかって」
やなぎや「わたし中島監督作品では、かなり高い確率で『何が始まったの?』って戸惑ってる気がする」
リトル「戸惑ったあと戻って来れればいいけどさー、戻って来られないまま更に道に迷って終わるのが中島作品だと思う。『渇き。』とかクッソつまんなかったもん。今回も期待を裏切らなかったわ」
やなぎや「では、次はベスト3です!」

 


◇第三位『BLUE ブルー』

感想はこちら。

yanagiyashujin.hatenablog.com


やなぎや「まーつーやーまーけーんーいーちー」
リトル「疲れてきたわね・・・?」
やなぎや「もう、これは散々感想書いているから」
リトル松山ケンイチの力の抜けた芝居や、柔らかな空気感が忘れられないわね」
やなぎや「ただ、1点懸念がありまして。松山ケンイチ、柔らかすぎやしないか?』問題」
リトル「・・・それがいいって言ってたから、私も乗っかってるのよ?」
やなぎや「いや、意図的ならいいんだけど、この人ってメソッド俳優ってやつでしょ。プライベート含めた色んなこと、考え方だったり年齢だったりが、演技に影響してくるタイプだと思うのよ。最近結構、メディアでも目にするし・・・。柔軟になりすぎないで欲しい。多少は気難しくピリピリしてて欲しい」
リトル「手紙でも書いたらいいね」


◇第二位『僕のワンダフル・ライフ

2017年製作/100分/アメリ
監督:ラッセ・ハルストレム キャスト:デニス・クエイドペギー・リプトン

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やなぎや「二位は僕のワンダフル・ライフにしました!」
リトル「なにか作為的なものを感じるわ・・・。ホントにこれが二位?バランス調整のためだろ?今回もラインナップひどいもんな。テロリスト、詐欺、マフィア、悪魔、北朝鮮『動物』を無理くり入れて、少しでもほっこりさせよう作戦だろ」
やなぎや「違うよ。動物ならホラ、上の『ダーク・アンド・ウィケッド』でヤギが出てきているのだし・・・」
リトル「何十頭もの死んだヤギじゃん!二重の意味でスケープゴートじゃん!
やなぎや「あ、ちょっと待って。悪魔だなんだって言ってたら、降りてきた・・・ライムが。パンチラインが。お願い、韻を踏ませて」

・悪魔の仕業 Mama 指チョンパ♪ 逆さ 十字架 悪魔の仕草(『ダーク・アンド・ウィケッド』)
NorthKorea こりゃこりゃ ホラー トゥルーノース 生活過酷  明かす真実 Papa生きてた(『トゥルーノース』)

リトル『NorthKorea こりゃこりゃ ホラー』はブン殴られても仕方ないレベルだと思う。あと、全然踏んでねぇよ、全部一文字だよ」
やなぎや「ところで、リトルは、この映画でも泣いていたよね」
リトル「あのね、世の中にはさ、犬派?猫派?論が存在するじゃない?」
やなぎや「また世の中の話か~、8000字超えそうだから、手短かにね」
リトル「『犬猫どっち派』論がド低能な上に茶番も甚だしいんで、私はこの話が始まったら絶対参加しないようにしてるのよ!始めは互いに気を遣っていても、そのうち、自分のペットの良さを主張するために相手のペットを貶めだすでしょ?そこで犬派が挙げるのが94%の確率で『犬は(猫と違って)忠誠心が厚い』なのよ。『猫は飼い主の心配したりしないでしょ~?』って。一方の猫派は『気まぐれなところがかわいいんじゃな~い』『毎日散歩したり、お風呂入れたりするのも、私は時間がなくてできないな~』と応戦。もはや犬と猫の話ではなく、『飼っている私』の人間性の競い合い、マウントの取り合いにすら発展していくのよ・・・」
やなぎや「考えすぎだよ。で、リトルはどっち派なの?」
リトル「猫派よ!」
やなぎや「この映画の良かったところは?」
リトル「犬のいじらしいまでの忠誠心よォォォ~!!喉が痛くなるくらい泣いたわよ!」

やなぎやゴールデン・レトリバーの子犬ベイリーと飼い主の少年イーサンは固い絆で結ばれ、共に成長していく。やがて寿命を迎えたベイリーは、再びイーサンに巡り合うため、姿を変えて転生を繰り返す、ってストーリー」
リトル「犬の生まれ変わりの物語って斬新。ベイリーが、イーサンに名前を呼ばれるのが大好きなのよね。『ベイリー!ベイリー!ベイリー!』『ボスドッグ!』の呼び方が耳に残るわ」
やなぎや「高校生になり、アメフトの花形選手として将来有望なイーサンだったけど、ある事件により可能性を絶たれてしまう。寿命を迎えたベイリーは、イーサンのことが気がかりでならないんだよね。それで別の犬として何度も生まれ変わる。いじらしすぎる」
リトル「数度の転生を経て、ベイリーはようやくイーサンデニス・クエイドと再会するんだけど、イーサンはボスドッグだとは気づかない。ただ、一緒に過ごすうち仕草でこの犬はあのベイリーなのでは?と思い始めるの」
やなぎや「確信を得るために、イーサンは二人(一人と一匹か)の間の大切な儀式を試す。イーサンがボールを投げ、すかさず四つん這いになる。そこへベイリーがイーサンの背をジャンプ台にしてボールを空中でキャッチする、という二人だけが知る遊び」

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リトル「これね!数十年を経て、再びこのジャンプ&キャッチは蘇るのか、、、未見の人には是非観てほしいわ」
やなぎや「ちなみに、私はこれを観る前にふかづめさんのブログで読んでしまっていて。ちょっと『シネマ一刀両断』から、このシーンの説明を抜粋するね」

 

hukadume7272.hatenablog.com

それはイーサンが天高くラグビーボールを放り投げたあと、すかさず「アッ、女王様!」と叫んで四つん這いになり、助走をつけてきたベイリーが「このブタ野郎!」とばかりにイーサンの背中を踏んでジャンプ、落ちてきたラグビーボールを空中で見事キャッチするというもの。その名もSMキャッチという技である。

 

リトル「いや、ちがう。『SMキャッチという技』はこの世に存在しません」
やなぎや「この評の後に映画を観たために、最大の感動シーンで『アッ、女王様!』『このブタ野郎!』が再生されるという恐ろしい呪いが」
リトル最悪な呪いね!ところで、これって続編があるでしょ?『僕のワンダフル・ジャーニー』(2019)」
やなぎや「そっちも観たよ!続編は、ベイリーがイーサンの孫娘CJの人生に寄り添うストーリーなの。こちらも面白いんだけど、やっぱり最後にはベイリーは年老いたイーサンの元へ導かれ、例の『アッ、女王様!』『このブタ野郎!』、じゃなかった、ボールキャッチでベイリーであることを証明してみせる。必ずイーサンの元に帰るんだよね。ベイリーとイーサンの絆を越えるものはないのではないかと。それでこちらをベスト2にしたよ」


◇第一位『プライベート・ウォー』

yanagiyashujin.hatenablog.com

やなぎや「感想はこちら↑。思い返しても、この映画が一番心を持っていかれたな」
リトル「ラ・ペルラの下着ね!」
やなぎやロザムンド・パイクの年だったなー」

リトル「というわけで、やっと2021年の総括が終了したわね。8400字。誰か最後まで読んでくれるといいわね」
やなぎや「また通常の更新を頑張っていきます。恐らく・・・一ヶ月・・・以内に・・・お会いしましょう・・・」
リトル「めっちゃ自信なさそう」