Yayga!

イェイガ!(Yay!+映画)- 叫びたくなるような映画への思いを書き殴ります

子供の「ごっこ遊び」がフツーじゃない

金曜日ですね。
 
昨夜一時過ぎに寝たもので、「今日の午後は死亡だな。」と思っていたのですが、他部署のカワイイ女のコから「やなぎやさん」と、きらきらした目で話しかけられ、「十二国記がお好きと聞きました!わたしもです!」と手を握られたので、一気に目が覚めました。
 
十二国記』シリーズ
小野不由美著、異世界十二国」を舞台に繰り広げられるファンタジー小説。一作目『月の影 影の海』(1992年)を皮切りに、六作品八冊を刊行(講談社文庫版/短編集除く)、2001年の『黄昏の岸 曉の天』を最後にストップしていたが、このほど十八年ぶりに新作が発表されることになり、その発売日が関東台風直撃が危ぶまれる明日10月12日なのです!びちょびちょになっても買いにいくよ。大塚の24時間営業の本屋では、今夜0時から発売だって。マジか。誰か~。チラッ(→ダンナ)。
 
話題は変わりまして。ジブリアニメの中で、多くのキッズが好きなセリフとして、
 
・「すり抜けながらかっさらえ!」「40秒で支度しな」「見ろ、人がゴミのようだ」「目が、目がぁー!」(天空の城ラピュタ
・「お前んち、おっばけやーしきー」(となりのトトロ
・「飛ばねぇ豚は、ただの豚だ」(紅の豚
 
などが挙げられると思いますが、息子(5歳)のお気に入りの台詞は風の谷のナウシカから、「セラミック刀が欠けちゃった。うふふ、アハハ」です。
 
さて、うちの子供たちは、あまりおもちゃを持っていません。娘の保育園時代、服も物もふんだんに与えられている女の子がいて、その子の家に遊びに行った際、ドレスやらキッズ用のメイクセットやら人形やら、リカちゃんハウス、おままごとセットなど品揃えにビックリしたものです。思わず、「あわわ」と、娘の様子を横目で伺いました。別に、「たくは○○式育児を取り入れてますの」「物でなく人と関わることこそ情操教育上、重要であって」などの主義はないです。おもちゃって、何買っていいかまったくわからなかったのです・・・。
 
その結果、姉弟は二人で、私の父が若いころ登山に使っていたザイルだのカラビナだのランプだの、ダンボールだのを使って(空きダンボールが出ると奪い取りに来る)、「ごっご遊び」を毎日延々やっております。「じゃあこれがお屋敷ってことね」「僕は飼い猫で、泥棒が襲ってきたってことね」。脅威の想像力を駆使して、おもちゃ不在を補っている。なんと不憫な。ううう・・・。しかし隙あらば「お母さんは●●ってことね」と引っ張り込まれるので、ごっこ遊びが始まると、私は出来る限り存在を消すようにしています。
 
先日夕飯の前、二人はまた何やらのごっこ遊びに興じていました。ごはんだよーと呼んで食卓についたら息子の様子がヘン。片肘をつき、拳にムニと片頰を乗せ、ニヒルにこちらを見ている。「肘つかないよ」と言ったら、低いニヒルな作り声で、こう言ってきた。
 
 
「くだらねぇ世の中だな」。
(~エレファントカシマシ『ガストロンジャー』より~)
 
 
一旦無視することにし、「暑くない?窓開けない?」というと、「バカだな。雨が降るかもしれないだろ?」と言う。「降ったら閉めればいいじゃない」「それもそうだな、ふっ」。その後はスプーンで食事しながら「うまいな。」と低い声で呟くので、耐えきれず娘に「あの人だれ?」と訊くと娘は澄まして、「あ、あの人はロッシガードさんです」。怖くて、なにごっこなのかが訊けませんでした。
 
また別の日は、階段にロープを張り巡らし、宇宙飛行士ごっこをしていました。宇宙飛行士の何たるかも知らないので、「わあ、海だ」「あ、あれってニモじゃん!?よーし、すいせんかん(※潜水艦)に変身だー」とかやってて、そんな軽い宇宙飛行士に最先端の技術使ってミッションを与えたくないなと思った。そこからお風呂に入るときには、二人でお尻をぷりぷりさせながら、「あのブラックホールをどうにかしないとねー」と話していたので、まあ、ちょっとは宇宙のこと知っているのね。
 
特にゴッコが加速したのは、今年の夏、祭りで娘はウサ耳、息子は音が超うるさい光る剣を手に入れた直後でした。私は、本当に、この遊びに巻き込まれるのがイヤで身を潜めているのですが、そのときは捕まってしまった。「僕がベルトっていう戦士で、お姉ちゃんがラビットちゃんていう相棒、お母さんは博士ね」(←なぜか私はいつも博士)。
 
ちなみに息子の戦士ベルトは、『幽☆遊☆白書』のアニメの飛影がモデル。ご存知の方は、あの憎ったらしい声で再生して下さい。
 
ベルト「さっき悪者から『今日の11時にベルトの剣を盗む』と予告状が来たぜ」
はかせ「うわー大変、隠さなきゃ!」(棒読み)
ラビットちゃん「じゃあ、気がついたら盗まれてたってことね」(隠した意味なし)
 
ラビットちゃん「大変、剣が盗まれてる!」
ベルト「しかし、まだ夜の11時じゃないぞ?」
ラビットちゃん「11時って、昼の11時だったのよ。。。」
 
これは、『名探偵コナン』の見過ぎ。
 
ベルト「実は俺はロボットなんだ。・・・やめろ、服をまくるな、中身だけロボットってこと!」
はかせ「じゃあ、塩をかけたらサビちゃうの?」
ベルト「ああ。だから悪者は世界中の塩を持っていて、俺がロボットかどうか確かめるために塩をかけてくる。まいるぜ
 
 
世界中の塩。
 
 
ラビットちゃん「ベルトは一度、塩をかけられて死んじゃったのよね」
ベルト「ああ。それで宇宙救急車で運ばれた」
 
 
宇宙霊柩車じゃない?
 
 
はかせ「でも、生きてるよね?」
ベルト「ラビットが生き返らせたんだ。・・・あ、、バタ」(ベルト倒れる)
ラビットちゃん「大変、電池が切れたんだわ!」
 
 
ベルト、とんだ旧式ロボット。
 
 
ラビットちゃん「待って、今電池を入れ替えるわ。きゅいーん、ベルト大丈夫!?」
ベルト「ところで、俺たちは普段、城に住んでいる」
 
生き返ったそばから、話題転換がすごい。
 
ラビットちゃん「でも、お城が広いから、ベルトは時々迷子になるの」
ベルト「ンふ、まあな」(←足を組みながら)
 
最終的には、「○○(息子の名前)、アホすぎ!」「アホっていうな!」と小競り合いが勃発して終わります。
 
どうでしょうか。楽しそうですか?それは他人事だからです。私は、この「ごっこ遊び」に二時間付き合ったことがあります。地獄です。
 
それでは皆さん、良い週末を!